第18回ツアー(3)

8月9日、私たち夫婦は北京からハルビン経由で黒龍江省の黒河へ向かいました。アムール川(黒龍江)をはさんで、ロシアと国境を接する北の外れの町です。川をはさんだ国境の町といえば、北朝鮮と国境を接する丹東や図們が有名ですが、ほとんど衝動的にこの北の外れの町が見てみたいと思い、急きょ予定を変更して行くことにしました。

ハルビンでは大雨でしたが、飛行機が北へ向かうほど雲が晴れ、緑豊かな大地が見えてきました。もこもこした山がすぐ下に迫って来たと思いきや、そこが黒河空港でした。滑走路から周囲を見渡す限り、家も交通の往来もありません。飛行機はターミナルの前に無造作に停止すると、タラップが近づいて来て、乗客は思い思いに到着ゲートへ歩いていくではないですか。辺境の情緒があふれるローカル空港で何だかうれしくなってきました。ちなみに往路はさほどではなかったですが、帰りのハルビン行きは中国国内線にも関わらず、乗客の半数がロシア人でした。私の周囲の席はすべてロシア人。彼らと中国語で会話しているのが何とも不思議な感覚でした。

北緯50度は稚内のずっと北。サハリン中部と同じ緯度

ホテルに到着し、昼食を取った後、早速黒龍江の遊覧船に乗りに行きました。1時間半ほどで40元。それなりに価値があると思いますよ。黒龍江といえば東北随一の大河ですが、ここではさほど川幅があるわけではありません。川岸から見ても対岸のロシアの町がはっきりと見えます。船に乗ると、川の中央からさらにロシア寄りにまでぐっと迫ってくれます。道を歩く人、川で泳ぐ人などがはっきりと見えます。ロシアのビザがあれば、黒河から渡船でロシアに入国することもできます。

黒河の市内もロシアがいっぱいあふれていました。道路の標識や店の看板にはロシアのキリル文字が必ずといっていいほど表示されていますし、繁華街では買い物に来たロシア人の家族連れが多く見られます。ハルビンもロシア情緒のある町ですが、密度の濃さでは黒河の方が上という印象でした。

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第18回ツアー(3) への2件のフィードバック

  1. ワモンアザラシ より:

    御無沙汰しております。
    黒河ですが96年に釣りをしに行った事があります。その時の雰囲気と随分変わっていたのでビックリしました。当時は辺境の寂れた田舎町でしたが、今はなんちゃってクレムリンみたいな建物もあるんですね。

    • xiong2 より:

      ワモンアザラシさん:
      さすが、いろんな所へ行かれていますね。釣りというのも何ともオツでいいですね。黒河はとても小さな町ですね。中心部は繁華街のような地区もありますが、周囲は開発されていない森林が広がるばかりです。ロシアとの交易で成り立っている町なので、“なんちゃって”も出現するのでしょう…

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